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    三谷 宏治: マンガ経営戦略全史 革新篇
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  • 三谷 宏治: 経営戦略全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)

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  • 大井 篤: 海上護衛戦 (角川文庫)

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2014年3月 2日 (日)

自分に合ったカメラの選び方について

 拙著『西行の世界をたどる』 の読者の方から、カメラの選び方について教えて欲しいという以下のメールをいただきました。確かにカメラにはたくさんの種類があって選ぶのに苦労されている方は多いと思う。そこで本ブログでは、どのように自分に合ったカメラを選ぶのか、その考え方とプロセスについて触れたい。

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 石川様

「西行の世界をたどる」の上賀茂神社の枝垂桜の写真に、度々助けられているものです。

心弱くなったときに暖かい力をくれます。

自分の生きるモットーの句に添えられていたということもあり、このご縁に感謝しています。

 子供が写真を始めたいとカメラ探しをしています。写真のことカメラのこと全くの初心者です。

たくさんの種類があって困っています。

風景や動物の良い写真を撮って、地球の大切さをひとりでも多くのひとに気がついてもらいたいそうです。

機会に恵まれてブログでご意見を拝見できたら嬉しいです。

 どうぞよろしくお願いいたします。

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 まず最初に言わなければならないことは、カメラを買いたいと思う人が10人いたとしたら10人それぞれの人にそれぞれ最も合ったカメラはおそらく10台全部が違うかもしれないし、違うべきかもしれないということである。であるからこのブログでは特定の機種をもってして一番良いという推奨はしないで、あくまでもそれぞれのご自分に合ったカメラの選び方について触れたい。

 

Cameras

 iPhone4で撮影したカメラ       Masakazu Ishikawa 

 

 カメラには撮像素子にCCD(電荷結合素子)を使用したデジタルカメラと銀塩フィルムをその都度入れて撮影するフィルムカメラがあるが、ここではフィルムカメラについては触れずデジタルカメラだけについて見ていく。

 デジタルカメラには現在大まかに分けて、大きいものから順に、一眼レフカメラ、ミラーレス一眼カメラ、コンパクトデジタルカメラ、そしてスマホや携帯電話に内蔵されたデジタルカメラがある。スマホの登場がデジカメ市場を食ってしまっているのは事実だが、ここではスマホや携帯の付属カメラについても除外して、一眼とミラーレスとコンパクトデジタルカメラについて選び方を述べることとする。スマホ付属のカメラについて以下触れないまでも補足すると、私もiPhone4のカメラは重宝して使っている。(上の写真)私が使っているのは旧機種となったiPhone4なので最新機種ではさらに良い画質であろうと思われるが、それでもデジタルカメラ専用機種から比較するとやはり画質には格段の差があろうし、だからこそスマホを持っていてもカメラを買う理由がそこにある。

 デジタル一眼、ミラーレス一眼、コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)というこの三つのカテゴリーが共存してあるのは、それぞれがそれぞれの利点を持ち、それぞれがそれぞれの欠点を併せ持ち、利点と欠点がトレードオフの関係(ある利点を伸ばそうとするとある欠点が逆に伸びてしまうこと)にあるからである。たとえば、カメラの画質とフォーカスの早さと確実さでは一眼レフカメラが最高に良いが、そのために一眼レフカメラはどうしても重くなってしまう。同じ一眼カテゴリーの中でも重いモデルから軽いモデルまであるが、性能と軽さは反比例するものだと一般的には言えるかもしれない。確かに例外はあろうが、その例外モデルは必ず何らかのトレードオフを行っているはずである。

 ミラーレス一眼は、重くてかさばる一眼レフをどうしたら軽く出来るかという観点から内部の反射鏡を文字通り取り除いたモデルであり、一眼レフと同じようにレンズを交換できる。だが、それでもコンパクトデジカメ(コンデジ)よりは一回りも二回りもかさばるし、コンデジよりも重い。

 まずはこうした違いを理解した上で、次に考えるべきはそれぞれご自分は何を撮影したいのか、被写体は何なのか、どのような時にカメラを使うのか、たまの旅行の時にしか持ち歩かないのか、それとも毎日肌身離さず持ち歩きたいのか、こういうことを真剣に考えるべきである。すなわち、カメラに自分を合わせるのではなくて、自分のライフスタイルにカメラを合わせるのであるということである。

 たとえば、列車好きで電車を撮影したのであれば、当然望遠レンズが付けられて高速移動で迫ってくる被写体に的確に焦点を合わせられるフォーカス性能がカメラに求められるから、一眼レフでなければならないだろうし、飲食店の中などでさりげなくポケットからカメラを出して、周りの人にカメラの音やフラッシュ光で迷惑をかけることなく静かに料理を撮影したいのであれば、コンパクトデジカメを発光禁止にして使うのが最高だと思う。また釣りが趣味の人が海や川で釣った魚を撮影するのであれば、ウォータープルーフ(防水)のコンパクトデジカメが最高だと思う。このようにTPO(時と場所と場合)に合わせてカメラは選択できる。

 私の現有所有カメラとしては、LEICA(ライカ) M6というフィルムカメラの他に、デジタルカメラはデジタル一眼ニコンD800とD600、その交換レンズは70-200mmのF2.8、24-85mmズームレンズ、17mm、24mm、35mm、85mmの単焦点レンズ。そしてコンパクトデジカメは12mまで潜れる防水カメラ、ソニーの小さなコンデジを使っているが、その時々のTPOに合わせて使用している。(カメラ初心者にとっては私の保有カメラ情報はすぐにはまったく参考にならないだろう。一度にそろえたものではないし、実際何十年も掛けて付け加え買い加え、そろえてきたものだからである。しかも時折旧機種を中古カメラ屋に売ったりして更新してきている。)

 私はコンデジは常に鞄のポケットに入れて持ち歩いているが、上記で「使っている」と申したソニーのコンデジはつい先日あるパーティーでメモ帳にメモしながら片手で持っていたら落として壊れてしまった。レンズが出たり引っ込んだりするコンデジは落とすとまず間違いなく壊れる。レンズが曲がって収納が出来なくなってしまうことが多いのだ。その点、上記のオリンパスの防水カメラは2mショックプルーフを謳っており、2メートルの高さから落としても壊れないように設計してある。実際宮古島のホテルでこのカメラが私の腰のポーチからこぼれ落ちて大理石の床の上にぶつかったことがあったがビクともしなかったのには感動した。

 このようにカメラの頑丈さで選ぶという手もある。しかしこのカメラはコンデジとしては重い方なので150g以内のコンパクトなカメラを常時携帯用として今物色中である。

 上記の読者の方はお子さん用とのことでメール文面には何歳くらいかは書いていないが、「風景や動物の良い写真を撮って」とある。お子さんだったらやはり重いカメラでは無く軽いコンパクトデジカメから始められた方がよいと思う。毎日ポケットに持ち運べるカメラで数多く撮影をこなした方がたまにしか撮影しないよりも腕の上達は早いと思う。

 私のコンパクトデジカメの選び方は以下の通りである。

☆日本の主要メーカーのカメラのホームページから軽い重量のものをピックアップする。

☆ホームページのそのカメラの撮影サンプル画像をダウンロードして画質を確認する。私が重視する画像の品位は「線に芯が感じられること。クリスプ(くっきりしている)であること。」

☆Amazonや価格コムでユーザーの使用レビューを読む。

☆実際にヨドバシカメラやビックカメラなどの量販店で実物を触って使用感が自分に合っているかどうかを確かめる。

 

 以上が自分に合ったカメラを選ぶときのポイントである。再び言うが、カメラに自分を合わせるのではなくて、自分にカメラを合わせるのです。上記プロセスで「軽い重量のものをピックアップする。」と書いたが、人によってはこの条件からしてまったく異なってくるかもしれない。あくまでもご自分の基準を作って自分なりのカメラの選び方をしてほしい。基準はあなた自身の心のなかにこそある。

 ちなみに拙著『西行の世界をたどる』は、文章と写真を組み合わせた本であるが、写真はニコンのデジタル一眼の他に、リコーのGRという小さなコンパクトデジカメ(28mmの単焦点レンズ)と、ニコンの銀塩フィルム一眼F4と、レンジファインダー式フィルムカメラのライカM6で撮った写真も使用している。「「西行の世界をたどる」の上賀茂神社の枝垂桜の写真」は、フィルムカメラのNikon F4に17mm単焦点レンズを付けて地面に仰向けに寝て撮った写真です。

 

     Copyright © 2014  Masakazu Ishikawa

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コメント

カメラの選びかたを丁寧に教えていただいてありがとうございます。
さっそくニコンのHPを熱心に調べています。
春休みにお店をまわるそうです。
ご意見を拝見せずに出かけていたら「自分にカメラを合わせる」というような心構えも準備もなく、
薦められるままで不安な買い物になっていたと思います。
彼の心が良いカメラと出会えてきちんと選べますように!

撮影時のエピソードもありがとうございます。
「上賀茂神社の枝垂桜」の写真をはじめて拝見したときに、西行が桜の下にふあっと寝ころんで
桜を見上げながらあの歌を詠んでいる情景が浮かびました。
写真は目に見えないイメージをも伝えるものなのですね。

PCも苦手です。
このコメントがちゃんと送れるかしら…
前に一度失敗してます…多分

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